湯治場として1200年以上の歴史を誇る塩原温泉。関東でも屈指の人気温泉地だ。
その温泉街の中心を流れるのが箒川。ここは紅葉の名所としても知らる美渓で、渓谷沿いには観光用の遊歩道もついている。
箒川C&Rエリア
箒川には、フライフィッシングとルアー限定のC&R区間が設定されている。この区間の解禁期間は、3月3日~1月13日(2013年シーズン)。箒川の一般渓流エリアは4月26日~9月19日が解禁期間なので、C&R区間では、ずいぶんと長い期間フライフィッシングを楽しめることになる。ここには、70cmを超える大型のニジマスも放流されているそうだ。
この区間はとても整備された環境。周辺にはトイレも多い。「釣り人専用」の駐車スペースまで用意されている。
と言っても、流れに入ってしまえばそこは全くの自然渓流。川幅のある太い流れで、場所によっては本流的な雰囲気もある。長い瀬、大きなプール、ナメ床等々、魅力的なポイントが次々に現れ、ロッドを振るのが楽しい。
ハッチとライズ
取材は2013年11月初旬。この日は久しぶりに気温が上昇し、天気も良く、絶好の釣り日和。紅葉も美しい。
入渓は午前9時過ぎだったが、ミッジに混じって小型のカディスやメイフライのハッチが見られる。ライズもある。
うれしいことに、この日は、流芯周辺のライズは、ほとんど1発でドライフライに出てくれた。1日通して濃い色合いのCDCソラックスダンを結んでいたのだが、少し困ったのは、禁漁中のヤマメが多かったことだ。
見える大ニジマスは
さて、本命のニジマスはというと、少し深さがある緩い流れの中などに大型が定位しているのを沢山確認できる。が、これはドライフライに対する反応はよろしくない。ウェットかニンフ、あるいはストリーマーを鼻先に流さなければ釣れないのかもしれない。
ドライに出てくるのは、この日は、白泡のハッキリした流れの筋周辺だった。この日、一番の良型は流芯脇の大きな巻き返しで釣った50cmほどのニジマス。姿は見えていなかったのだが、数匹の渓魚が盛んにライズを繰り返しているポイントだった
紅葉の見頃
さて、この付近の紅葉の見ごろは、10月後半から11月前半にかけて。多くの渓流が禁漁中のこの時期、美しい流れの中で紅葉を眺めながらフライロッドを振ることができるのは、なかなか贅沢かもしれない。
(掲載日:2013年11月08日)
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