11月ともなると気温がだいぶ下がり、真冬並みの寒さになる日もでてくる。
この季節にフライフィッシングを楽しめるオフシーズン釣り場のニジマス達も、冷え込みの厳しい日には、底にべったりと張り付いて動かなくなってしまうことが多い。そんな日は、ドライフライを流しても、フライはむなしく水面をプカプカと流れていくだけ。反応してくれるニジマスは、ほとんどいないだろう。
そうなると、あとは、沈めたフライをニジマスの鼻先まで持っていく釣り方以外に、方法は思いつかなくなってくる。
この場合、まずはニジマスを見つけなければ効率が悪い。ブラインドでやみくもにフライを流しても、そうそうヒットは望めず、寒さもあってこちらの集中力が持たない。
次にフライセレクトだ。
イミテート性の高いニンフを使うか?
アトラクター要素の強いフライを沈めるか?
ウエットフライで攻めるか?
いやいや、ストリーマーをリトリーブか?
選択肢は多い。
この取材中に結んだのは、MSCパートリッジ。ルースニングの定番・MSCスペシャルのヘッド部分にパートリッジのソフトハックルを巻いたフライだ。
インジケーター(マーカー)を使ったルースニングで使っても良いし、ウエットのように引っ張っても良い。ソフトハックルが効き目がありそうで、期待感を持たせてくれる。
場所は、宮城県の荒雄川。10/1~11/30までの期間、特別遊漁区域が設定されていて、ニジマスのフライフィッシングを楽しむことができる。一般の解禁期間中には「キャッチ&リリースA区間」として親しまれている自然渓流だ。
このA区間には、シーズン中からニジマスが放流されていて、自然の流れに磨かれたコンディションの良いニジマスが多く、東北でも屈指の人気フィールドとなっている。大型が多いのも人気の理由だ
この日は、インジケーター(マーカー)をつけず、ウエットフライのようにMSCパートリッジを使った。見つけたニジマスのダウンクロスの位置にポジションをとり、ニジマスの目の前をフライが通過するように調整しながら流すと、ニジマスはたいがい良い反応を見せてくれた。
他にも反応の良いフライはあったが、いずれにしても、ニジマスを見つけられるかどうかが、釣果を分けることには違いない。
(掲載日:2013年11月13日)
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