■早春に欠かせないガガンボ
3月から4月にかけてのフライフィッシングでは、ガガンボのフライパターンは欠かすことができない存在だ。
特に3月ということになると、一部の特別な渓流を除いてはメイフライのハッチは期待できない。ヤマメやアマゴがこの時期に水面上で捕食対象にするのは、ミッジ、ストーンフライ(カワゲラ)、そしてガガンボだ。
そうしたわけで、この季節のフライボックスにガガンボのフライパターンを忍ばせるフライフィッシャーは多いはず。
そのガガンボのフライパターンの中で、最もポピュラーなのはCDCガガンボだろう。今回紹介しているパターンからインジケーターを取り除き、スペント状のウイングを取り付けたものが、一般的なCDCガガンボだ。
一般的なCDCガガンボは水面上にペタリと張り付くような浮き方をする。ボディ部分が完全に水面上に浮くわけだ。
それに対して今回紹介するパターンは、ボディのお尻部分が水面下に沈むようにタイイングされている。水面直下。イマージャー的なフライパターンというわけだ。
■水面下でも捕食されているガガンボ

ガガンボはもちろん水生昆虫なので、羽化前には水面下で渓魚たちに捕食されている。特に羽化が近くなって水面まで浮き上がってくる途中の個体は、ヤマメやアマゴにとって魅力的な食事のようだ。
ガガンボはミッジと比べるとサイズが大きいので、この季節の捕食対象としては目立つ存在だろう。それが浮き上がってくれば渓魚たちも興奮するに違いない。
まさに羽化寸前、水面直下のガガンボを捕食する際のライズは派手な飛沫をあげたスプラッシュライズになることが多い。ガガンボのイマージャーは動き回るようなので、興奮してそれに飛びついて派手なライズになるのだろう。
■浮力と視認性
さて今回は、そうした水面直下のガガンボに対するライズを仕留めるためのフライパターンだ。
このフライパターンのポイントは、浮力と視認性にある。
一般的なCDCガガンボのパターンにはスペント・ウイングが取り付けられていて、それが浮力と視認性を生み出している。
今回のパターンでは、そのスペント・ウイングをつけていない。別な方法で浮力と視認性を確保する必要がある。ボディ半分が水面下に沈むタイプだけに、浮力の問題は特に深刻だ。
■スポンジのインジケーター

今回のフライパターンではスポンジのインジケーターを用いることで、浮力と視認性のその問題を解決している。
エアロドライウイングなどで作るパラシュートタイプのようなウイングは、長さがあるために、このパターンでは水面上で横倒しになりやすい。
渓魚から見た印象も目立ちすぎる。比較的静かな水面のライズ狙いで使用するフライなので、できるだけ控えめにしておきたい。
そうした理由から今回のパターンでは、スポンジのインジケーターを用いたというわけだ。
キッチン用のスポンジ。ボディのカラーに合わせて黄色を選んでいる。ボディ色と異なるカラーでは、不自然な目立ち方をしてしまう。
同じ理由で、できるだけ小さめに整形することも大事だ。
ガガンボに対するライズを狙う場合、荒っぽい水面ということはまずない。ほとんどの場合は、波立っていない静かな水面のはずだ。インジケーターは最小限のものでも視認性は確保できる。
■タイイング

このパターンのボディ部分は、グース・バイオットでつくっている。カラーは黄色系。
ガガンボ・イマージャーのボディは、やはり黄色が似合う。
レッグはもちろんCDC。ナチュラルカラーのものが良い。
ちぢれ気味のファイバーを使うとレッグの雰囲気がでる。
フックはカーブドシャンク。ガガンボのボディはとても繊細なので、細軸のフックを選びたい。
今回はバリバスの2200BLを使用した。
(掲載日:2017年03月26日)